似ている認識を持たれているものの手続きが大きく変わる廃業と倒産の違いを解説します。

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廃業とは

廃業を自分で決めた経営者イメージ

 

「廃業」とは、企業の経営者や、自ら事業を営む個人事業主が“自らの決定をもって経営を終息させる”ことを指します。
廃業の理由は様々ですが、廃業経験者の声として比較的多くの割合で「後継者を用意するつもりはなかった」「自分の納得の行く形で終わらせたかった」という前向きな意見が見受けられます。

 

現在、廃業率は2012年頃から2017年度に至るまで大きな変化を見せずに上下を繰り返していますが、今後の時代の流れとともに訪れる団塊世代の大規模引退の時期に差し掛かると、上記のような考えを持つ経営者の引退に伴い廃業率は上がると予想されています。

出典:2019年度版 中小企業白書(中小企業庁)

 

倒産とは

倒産して落ち込む経営者

 

廃業が自ら会社を畳む手続きであることに対して「倒産」は、経営を行うだけの資金力がなくなり、会社としての機能を保つことが出来なくなった状態のことを指します。

 

しかし、倒産を決定づける状況は具体的に制定されているわけではなく、あくまで会社としての機能を果たしていない状態を示す用語として広く用いられている言葉になります。
似たような言葉として“破綻”という表現も使われることがあるようです。

 

また、倒産のネガティブなイメージは廃業と重ねて覚えられていることもありますが、廃業は基本的に会社を正しい手順で畳むだけの資金やマンパワーを残した状態で行われることが多いため、廃業=倒産という図式は必ずしも成り立つとは言えない点に注意が必要です。

 

 

大きな違いは手続きにある

倒産と廃業は似て非なるものですが、最も大きな違いはそれぞれの状況で可能な「手続き」の選択肢になります。

 

“廃業”に至る決断をした場合は、その後「解散」と「清算」という手続きを2ヶ月ほどかけて行い、資産や負債を丁寧に仕分けして会社を畳むことになります。

 

一方“倒産”に至る決断をした場合は「清算型」と「再建型」と呼ばれる2つの方向性のうちいずれかを選択して倒産の手続きを進めていきます。

 

特に倒産独特の選択肢である再建型の手続きを行った場合は、債権者が応じれば裁判所と関係を築きながら“会社を潰す事無く債務を整理する”という手段に出ることが出来るため、廃業と倒産は大きく異なります。

 

 

いずれもやり通すことが大切になる

経営者として最後までやり通そう

 

世間のイメージからは想像がつきにくいですが、基本的に廃業は明るい選択肢として経営者に望まれた手続きとなります。
一方倒産は経営不振など望まない形で会社を畳む、もしくは債務を整理して再建するという手続きとなるでしょう。

 

しかし、どちらの場合も共通して言えるのは、しっかりと“所定の手順に従って手続きを完了させることが重要である”ということです。
特に倒産の場合、手順を誤れば取引先や親族に迷惑を掛ける可能性が高くなります。

 

どちらの選択を取るにしても、最後までやり抜く経営者としての姿勢を証明しきるということが大切なのではないでしょうか。